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春のエコツアーが終わりました

 小原集落跡地からアクセスするトチノキ巨木林を巡るエコツアーが無事開催されました。

 

 いまいちなお天気の中始まったエコツアー。未明まで雨の予報だったにもかかわらず、集合時間の9時になっても雨は止んでいませんでした。山間のため天気の回復が悪く、改めて山奥に足を踏み入れているのだと実感しました。

 

 予定通り集合場所から旧小原集落に移動し、小雨の降る中登山を開始しました。ルートの途中途中で森林インストラクターの資格を持つ会員から小原集落での人々の暮らしや自然環境について説明があり、参加者はメモを取る等して聞いておられました。

 トチノキ巨木林は、トチノキをはじめブナやケヤキの葉が開き瑞々しい雰囲気でした。足元を見るとトチノキの花が落ちており、赤みがかったものと白いものとがありました。これは、トチノキの花は白いが、受粉すると赤くなるためだそうです。トチノキの樹冠に目を凝らすと、ソフトクリームのような花序が見えました。花の時期はもう少し後だと思っていたため、お花が見れてラッキーでした。

 巨木林からの帰路、参加者の一人である吉田様のご厚意で小原集落の奥にある神聖な場所をご案内いただきました。この場を借りてお礼申し上げます。吉田様は今年3月に「地図から消えた村 琵琶湖源流七集落の記憶と記録」をまとめられた方です。貴重な写真が多く載っており、ご興味のある方は書店にてお求めください。

 

 午後からは場所をウッディパル余呉三角屋根(BBQハウス)に移し、交流会を行いました。同時に栃餅ぜんざいや蓬餅の振舞いもさせていただきました。蓬餅のヨモギは、5月8日の歩道整備の際に小原集落跡地で採取したものです。山のヨモギは柔らかいため、茹でただけで、ペースト状にする等の処理をせずにお餅にしました。香りが高く、高時川源流域の自然をそのままいただきました。

 お昼ご飯やお餅をいただいた後、小原集落出身の太々野氏のお話と交流会がありました。車座になり、太々野氏による自然や人間生活についての生きた貴重なお話があり、参加者の皆さまは熱心に耳を傾けておられました。

 最後に、栃餅を栃蜜とともに試食していただきました。栃蜜とはトチノキの花の蜂蜜です。今回用意したのは、会員であり養蜂家でもある塩様の蜂蜜です。同じトチノキからの恩恵とあり、栃餅の風味と栃蜜特有の甘味のベストマッチを楽しんでいただきました。

 

 参加者の方から貴重な体験だったとか楽しかったとかのご感想をいただき、今後もトチノキ巨木林を舞台にしたイベントを開催したいという思いが一層強くなりました。また開催したいですね。